書名 室町物語と古俳諧
室町の「知」の行方 
著者 沢井耐三
本体価格 10000円
ISBN978-4-8382- 3256-7
発行年月 平成26年3月
判形・製本 A5判・上製
在庫情報

中世、室町時代に生まれた知的な「笑いの文学」世界を探求する本。カラスとサギが合戦する軍記のパロディー『鴉鷺合戦物語』や、狸を主人公とした、滑稽の中にも室町の武家故事が垣間見えるお伽草子作品『筆結の物語』。また、室町末期の下克上の価値観を反映して生まれた俳諧文学の系譜を、『和漢狂句』から貞徳俳諧初期に探る。巻末には初の『筆結の物語』全文翻刻をはじめ四種の翻刻資料を収載。

【目次】
第一章 鴉鷺合戦物語
『鴉鷺合戦物語』の世界―諷刺と諧謔の文学―/『鴉鷺合戦物語』―悪鳥編―/『鴉鷺合戦物語』―神仏編―/『鴉鷺合戦物語』―軍陣編―/遊子伯陽説話の系譜と流布/『鴉鷺合戦物語』のことば
第二章 室町物語
『筆結の物語』―室町武人の知識とユーモア―/『猿の草子』―日吉信仰と武家故実―/『赤松五郎物語』―業平・二条后幻想と尼寺―/『初瀬物語』―結婚詐欺とドメスティック・バイオレンス―/「猿蟹合戦」の異伝と流布―『猿ヶ嶋敵討』考―
第三章 連歌
戦国の武士と連歌 点描/関東、法制史家の連歌/名門武家の出家と連歌/友情の追悼連歌/朝倉義景を謀殺した男の連歌
第四章 古俳諧
連歌から俳諧へ―笑いの系譜―/文明十八年『和漢狂句』全句注解の試み/『竹馬狂吟集』序文考/『犬筑波集』の句をめぐって/お伽草子と和歌・連歌・俳諧
翻刻
筆結の物語/紹巴評、楚仙独吟俳諧百韻/三条西実条の狂歌/細川幽斎の狂歌 幽斎公御歌
初出一覧
主要語彙索引



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